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子どもの食事って気を使いますよね。好き嫌いなくしたいし、栄養バランスも考えてあげたいし…。
栄養のバランスを考えなきゃって思っていたけど、佐々木先生の本を読んで考えが変わりました。
「好きなものを好きなだけ食べさせてあげる」そのことを実践するだけで、余計なストレスがなくなります。
毎日の献立作り、大変ですよね。とてもよく分かります。子どもって食べるものが限られるし、同じものばかりでも飽きてしまうし。子育ての悩み上位にランクインするやつですよね。
うちには小学校1年生の児童と年中の保育園児がいます。二人ともお昼は栄養バランスの良い給食を食べています。幸いなことにほとんど残さずに完食できているようです。そのため、朝食や夕食はそれほど栄養バランスに気をつけなくてもいいかなと思っています。
佐々木先生の食事に関する記述です。
今の時代、空腹などは簡単に満たすことができるのです。食べ過ぎないように何かとセーブしなければ、という時代です。そういう時代ですから、母親あるいは調理人が、自分のために一生懸命食事を作ってくれているということが、実感としてわかるような食事の与え方がよいと私は思っています。
(中略)
簡単なものでもいい。心を込めた食事であれば、子どもの情緒は安定する
ぜいたくをするという意味ではないのです。子どもというのは、たとえ簡単なものでも心を込めて食卓を用意すれば、まずそれで情緒的に安定するのだと思っています。そして夫婦の仲が良いことです。子どもにとって、両親の仲たがいというのはもっとも大きな苦痛です。どちらにも味方できないわけですから。子どもはどちらも必要としているのです。
「佐々木正美の子育て百科」 著者 佐々木 正美 発行 大和書房
佐々木先生の言葉って、真実と温かさにあふれていますよね。できる限り私も実践しているつもりです。
また、育児書や教育書には「食事は楽しいものという経験が大切」ということがよく書いてありますね。それも踏まえて、うちは食事を楽しむためにいくつかのことをずっと実践しています。
- 家族全員で食卓を囲む。(少し遅くなってしまいますが、夕食は午後6時半〜7時くらい)
- できる限り子どもが好きなものを出す(子ども優先です。カレーなどは完全に甘口)
- 少しでも食後のデザートを出す(できれば季節の果物を2切れくらい出すようにしていますが、果物ゼリーやヨーグルトの時もあります)
最近は、私の家方が家事に使える時間が長いので、子どもに何を食べたいか聞いたり、前に喜んだメニューを覚えておいて、それを出したりすることが多いです。
朝食に関しては、どの家庭もそうだと思いますが、時間が全くないので、パン食にしています。長女があんこが好きなので、あんことジャムの2種類用意しています。
レンジでチンのソーセージやハムなどの加工肉や、加工済みの卵焼き、冷凍食品をローテーションして出しています(あまり健康的ではないのは重々承知です)。最後に必ず、デザートとしてバナナとヨーグルトを少し出しています。
大人は、ご飯と味噌汁、納豆と加工肉などのおかずを少々食べています。また、私が緑茶愛好家なので、かならず緑茶を飲んでいます。水出し緑茶(冷茶)が基本ですが、寒くなってくると急須で煎茶を入れます。お茶出しは完全に私の仕事です。デザートはバナナとヨーグルトです(バナナ1本を4等分)。
味噌汁と納豆と緑茶とヨーグルト(バナナ)で大人二人はいたって健康です(そのためなのかは分かりませんが)。睡眠時間がもう少し長ければ、多分風邪すらひかないでしょう。
同じ食卓を囲むのなら、子どもの食の好みも同じですか?
実は、全く違います。ずっと同じような食べ物を食べてきても、食の好みは兄弟全く違います!
「兄弟の食の好みは全く違う」子育てをしていくうちに明らかになる真実です。
もう、これは遺伝で決まっているとしか思えません。好きなものは好き、嫌なものは嫌なので、逆らってもしょうがないです。親が美味しそうに食べていれば、だんだん好きになってくれるのではないかと楽観的に捉えています。長い目で見ましょう。
うちの場合ですが、長男は肉があまり好きではありません。どちらかと言えば、魚の方が好きです。魚でも、特に甲殻類や貝類が好きです。最近話題になったホタテはもの凄く好きで、バター焼きにして出すと必ずおかわりを要求しますね。肉ならハンバーグとか柔らかい加工肉(ハム、ソーセージ)が好みです。
長女の方は、肉が大好きです。鶏肉の照り焼きやから揚げなどは大好物です。二人が揃って好きなものもあれば、どちらかが苦手でなかなか食べてくれないものもあります。ここが献立を考えるうえで、かなり悩むポイントです。
しかし、できる限り栄養面よりも、よく食べてくれる好みの料理や食材を出します。佐々木先生曰く「第一、おいしく食べなければ唾液が出ないのです。おいしく食べなければ、胃や腸は十分に動かないのです。」
子どもでも、本人が食べたいものを食べさせるのが心身ともに健康的であるのかなと思います。もちろん、明らかに不健康な食べ物は寄せ付けない方がいいでしょうね。
子どもには是非野菜を食べるようになって欲しいのですが…。
野菜を食べる子になるかどうかは、結局親次第のようですよ。
このブログを読んでくださっている方は、離乳食もしっかり作って、その後も食事について気を使っていると思います。
うちの場合でも、長男は2,3歳くらいまで、すっぱい甘夏でさえパクパクと食べていたので、「何でも食べる子だ!」と喜んでいたのですが、次第に好き嫌いが出てきて、苦手なものがはっきりしてきました。長女の場合もだいたい同じような感じです。
私たち夫婦はほぼ好き嫌いなく、何でも食べますので、子どもたちもそのうち食べるようになるだろうと、楽観的に捉えています。
「健康な食事」をテーマにした論文は結構あるそうなんですが、外国の書籍の中で紹介された論文を1つ紹介します。
生後9か月から6歳までの911人の子どもの、早期の食事と後の食事との関連を調べてみると、生後9か月の時点で多様な食材を食べた(とくに果物と野菜を幅広く摂った)子どものほうが、6歳になっても野菜の種類が多い食事を食べていた。
その結果、味覚は早期に形成され、幼いときから様々な食材を食べさせたほうがいいという結論が出された。
結果の1つとしては確かにありうる。だが、最も可能性が高い解釈とはとてもいえない。1歳の子どもに野菜を食べさせていた親のほうが、子どもが6歳になっても野菜を食べさせていると解釈するのがずっと妥当であろう。これはきわめて基本的な因果関係の問題にすぎず、この研究から何かを得ることは難しい。
「米国最強経済学者にして2時の母が読み解く子どもの育て方ベスト」 著者 エミリー・オースター 発行株式会社サンマーク出版
ようするに、「健康な食事」をテーマに研究(実験)を行うと、その家庭環境による要素が強く影響し過ぎて、質のよい研究結果は得られないようです。この場合、結局「野菜」を食べる子になるのかどうかは親次第ということになります。
さらに書籍の中で、印象的な記述がありましたので、紹介します。
子どもは様々な味に慣れることができ、食べ慣れた味を好むという説が裏付けられた。
個々の親の観点からすると、子どもにいろいろな食品を食べてほしいのなら、いろいろな味を(繰り返し)体験させることが役立つようだ。
「米国最強経済学者にして2時の母が読み解く子どもの育て方ベスト」 著者 エミリー・オースター 発行株式会社サンマーク出版
子どもの食事に関しては、「慣れる」「繰り返し」がキーワードとなりそうですね。
まとめ
- 子どもというのは、たとえ簡単なものでも心を込めて食卓を用意すれば、まずそれで情緒的に安定する
- 栄養面に関しては、それほどシビアにならなくてもよい
- 食事の好みは兄弟ですら異なる。先天的だと考え、長い目で見よう
- 子どもの好きなものを食べさせてあげよう
- 「野菜」を食べる子になるのかどうかは親次第
- 子どもは味に慣れるので、食べさせたいのなら、繰り返し与えて慣れさせるのがよい。(少量でも大丈夫)