「子どもは褒めて育てるべき?」という疑問については、もう結論が出ています!
子どもって、ちょっとしたことでもほめて育てるべきですよね。自信がもてますし。
「子どもをほめて育てると、自分に自信を持ち、さまざまなことにチャレンジできる子どもに育つ」ということは必ずしも正しいわけではないんです。
つまり、「子どもをただほめて育てればよいのではない。」ということです。
「あなたはやればできるのよ」などといって、むやみやたらに子どもをほめると、実力の伴わないナルシストを育てることになりかねません。
「学力の経済学」 著者 中室 牧子 発行 ディスカヴァー・トゥエンティワン
これは、アメリカの「ランダム化比較実験」によるものです。
「ほめる」などの自尊心を高めるような取り組みをしても、学力を高めないばかりか、学力を下げることもあるそうです。
では、「ほめる」ことはよくないのか。
いいえ、そんなことはありません。重要なのは、その「ほめ方」なのです。
例えば、テストの成績が良かった時、子どもをどうほめますか?
A:「あなたは頭がいいのね」
B:「あなたはよくがんばったわね」
Aのほめ方ですと、その後テストの成績は下がっていくそうです。
Bのほめ方ですと、その後もテストの成績は伸びていくそうです。
子どもは努力をほめられると、テストの成績がよかったのは、「努力したからだ」と思い、努力を続け、難しいことでも挑戦しようとするそうです。
私も、子どもを教えていたころに、無意識に「すごいね、頭がいいね」なんて適当にほめていました。
でも改めたいと思います。「毎日の〇〇○、よく頑張ったね」と。
さらに言うと、〇〇〇の部分、どんなことを頑張ったのか、具体的にほめると良いそうです。
「努力をほめる」というのは、子育て・教育関係ではもはや当たり前のことなので、他の書籍でもたくさん紹介されています。その一つを紹介します。
努力や工夫した点は、本人は意識せずにしていることもあるので、それを見つけてもらえると子どもはうれしいものです。そして、「もっとがんばろう」と思うことができます。
結果だけをほめると、子どもは「ほめてもらうためには、『できる子』でいなくてはいけない」と思うようになります。でも、ずっと「できる子」でいるのは簡単ではありません。思うような結果が出せないと、不安や焦りで自己肯定感が低下してしまいます。「自分が何かをできるからほめてくれるんじゃなくて、できるようにがんばっているからほめてくれる」と、子どもが実感できる。それが自己肯定感を高めるほめ方です。
「シリコンバレー式 世界一の子育て」 著者 中内玲子 発行 株式会社フローラル出版