子育て

どうすれば、最高の子育て環境が作れますか?

子育ては、生まれてから数年が最も大切です。その大切な時期を、どうすれば最高の環境にできますか?

ズバリ、夫婦円満です!

世の中、様々な形態の子育て中の家族がいます。その中にはやむを得ず離婚してしまい、シングルで子育てをしている方も見えます。その選択は、きっと我慢し続けるより、シングルになった方が子どもにとっても都合がよかったのでしょう。

ですから「こうでなくてはいけない」ではなく、「こうであったらベター」というくらいに捉えてください。完全に個人的な見解です。

子育ての本をたくさん読みましたが、夫婦関係について詳しく述べている書籍はあまりなかったですね。 しかし子育てはかなり大変なことが多く、夫婦が協力してこなしていかないとうまくいきません夫婦関係は大切です

そして世の中では、「ワンオペ育児」という言葉があふれ、幼い子どもを育てるママさんたちからの悲痛な叫びがあふれています。

SNSでは、旦那に対する愚痴や悪口が飛び交っています。 私の知人の女性も「旦那にはもう期待しない」と言っています

子育てを二人でするという意識から外れた「イクメン」とか「育児を手伝う」などの言葉自体がNGワードとなります。

これはかなり厳しい状況だと言わざるを得ません。

ここでみなさんにショッキングな事実をお話しします

  1. 子どもができると、大半の夫婦関係が悪化する
  2. 夫婦関係は赤ちゃんの脳にも影響する

この情報は「賢い子になる子育てバイブル」(著者ジョン・メディナ 栗木さつき訳)からになります。

こうした家族観にいわばケチをつけたのが、著名な社会学者E・E・レマスターズだ。赤ちゃんは結婚生活に至福をもたらすどころか、その反対であることを示したのである。

1957年、彼は論文を発表し、赤ちゃんの誕生によって夫婦関係の83%に波風が立ちやすくなったことを報告したーそのうえ、なかには深刻な亀裂が生じたケースもあった。

当然のことながら、こうした研究結果を疑問視する人も多かった。

ときが流れ、さらなる研究がおこなわれ、やはりレマスターズの主張が正しかったことが証明された。以前より慎重な手法で、そしてより長い期間調査を実施した結果、赤ちゃんが生まれると大半の夫婦が結婚生活で多大なストレスを感じるようになることを、複数の研究が一貫して示したのだ。

「賢い子になる子育てバイブル」(著者ジョン・メディナ 栗木さつき訳 発行ダイヤモンド社)

夫婦ゲンカには、赤ちゃんの脳の発達に悪影響を及ぼすだけの充分なパワーがある。この悪影響は早い時期から赤ちゃんに及び、成人になってからもその影響がはっきりと残る場合がある。

親がケンカしている現場を見れば、子どもがストレスを感じることくらい、どんな親でも知っている。

だが、親のケンカに反応を示す子どもの年齢は、研究者の予想よりもはるかに低かった。

6か月未満の乳児でも、なにかがおかしいことを察知できる。成人と同様、生理学的な変化ー血圧、心拍数、ストレスホルモンの上昇などーを見せるのだ。赤ちゃんの24時間蓄尿検査を実施すれば、親の夫婦喧嘩の程度を推定できるという説まであるほどだ。

「賢い子になる子育てバイブル」(著者ジョン・メディナ 栗木さつき訳 発行ダイヤモンド社)

一応愛し合って結婚し、幸運なことに子宝に恵まれたにもかかわらず…。非常に残念な研究結果です。

ずっと昔から子どもに関わる仕事をしてきたものので、自分の子に限らず子どもは大好きですし、みんな幸せな人生を歩んでほしいと願っています。

夫婦円満になるような対策ってないでしょうか?

かなり難しいです…。人類がまだ解決していない大きな課題ですから。

参考程度に、この著書やその他の著書、さらに自分の経験から対策を4つ挙げてみます。

  1. 「出産後、どのように子どもを育てるのか(家事のバランス)」についてあらかじめ夫婦で話し合っておく
  2. 夫婦間の対立原因(睡眠不足、社会的孤立、仕事量の不平等、抑うつ状態)をいかに回避するのか、あらかじめ対策(主に妻を守る)を練っておく
  3. 夫婦以外に頼れる存在(親類、友人、公共の相談センター等)をキープしておく
  4. 夫婦がお互いに共感すること(相手のことをとにかく理解し、コントロールしない)

基本的には夫婦の対話が大切!なんてことになってしまいましたが、「それができれば、最初から苦労はないわ!」と叱られそうです。

夫婦関係に関しては、世の中で様々なケースがあり、これといった関係修復策(改善策)というものはないのかもしれません。しかし、どの夫婦も最初から関係が悪化することを望んでいるわけではなく、たいてい悪くなってしまうものだと捉え、事前に解決策をとるべきです。

我が子育ての師匠、佐々木正美先生はどのようにお考えでしょうか。

これは私の個人的な育児論ですが、幼児期までは絶対的に母親の存在に大きな意味があると思うのです。そして、お母さんというのは、安心できるいい夫に恵まれたときに、一番いい母親になれる。

どんな親でも自分の子供に期待し、子どもに生きがいを求めます。しかし、相性のいい夫に恵まれると、夫婦の生活がしっかりと存在しますから、子どもに深入りしすぎないですむ。子どものありのままの姿を尊重しやすくなるわけです。

ところが夫を受け入れられなければ、その満たされない部分を子どもに求める。もっともっと良い子になって欲しいという、子どもにとっても親にとっても大変不幸な悪循環としての過剰期待にはまり込んでしまう。子どもを生きがいにしすぎない歯止めのためにも、父親の価値の大きさが位置づけられると思います。

「佐々木正美の子育て百科」 著者 佐々木 正美  発行 大和書房

佐々木先生は、子育ての中心はあくまで母親であって、夫はそのサポートをしっかりやることが大切だと考えられています。これは誤解を生みやすいのですが、父親は、母親が母性(子どもを無条件で受け入れ愛する感性)を発揮して子育てをしっかり行うようにするという重要な役割を担います。共働きのケースでも同様です。父親は父性を発揮して、様々な生活習慣やしつけをしていく。この役割分担が理想です。

私は常々世の中の母親はすごく頑張っているなと感心しています。特に、仕事(フルタイム、パートタイムに限らず)と子育ての両立はかなり難しいと思います。子どもに向き合う時間が少なく、毎日やるべきことを必死にこなしているだけで時間が過ぎていくのではないでしょうか。(うちもそうでした)

ですから、子どもがまだ幼くて、人格の形成(非認知能力が大きく伸びる)に大切な時期くらいは親がゆとりをもって働けるといいなと思っています。(※ひろゆきさんも子どもが幼い時は両親のどちらかが仕事をセーブすることを推奨しています)

母親はすでにすごーく頑張っています。

ここはやっぱり父親の出番でしょう。多分お金を稼ぐ仕事は非常に頑張っているのだと思います。その頑張っている時間の何割かを育児の方にシフトできないでしょうか。育休をとるのももちろん大切ですが、それよりも早く退勤し帰宅すること働き方の改革が不可欠です。(職場での冷遇にも耐えましょう)

子どもは睡眠時間をしっかりとらないといけないため、早い就寝時刻までにやるべきことがたくさんあるのです。そこを母親だけにやらせてしまうので、夫婦仲も悪くなるし、父親が共に育児をしているという感覚に乏しくなってしまうのだと思われます。

私は、勤務時間が長い教師の共働きでは理想の子育てはできないと考え、一度自分が教職から離れています。(支援員として小学校で働いてはいますが)

教師という仕事はかなりの人手不足のため、臨時採用ならばいつでも仕事を復帰することができるため、そのようなことができるのですが、一般的なサラリーマンではそれは難しいかもしれません。

現在2人の子どもの育児を妻とともに楽しみながら行っています。私の方が時間があるので、保育園や習い事の送り迎え、宿題や翌日の持ち物の準備を行っています。もちろん、夕飯の準備や片付け、お風呂の準備、寝かせつけまで行っています。(やれるところは一緒に)

佐々木先生によれば、「育児はこの世でもっとも価値ある仕事だ」とのこと。子育てという大切な仕事は、直接収入にはなりませんが、家族にとって大切な仕事です。

どうか世の中の父親がもっと育児に参加して、夫婦仲をよくし、幸せな子どもを育てて欲しいと思います。

ABOUT ME
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元凡人小学校教員。長男の小学校入学を機に、勧奨退職(早期退職)。多くの子育て本、教育本から得た知識と20年超の教職経験、子育て経験から『主に10歳くらいまでの子育て世代』へ向けて『子育てや教育』に関する情報を発信していきます。
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